授業紹介

ゲーム・クリエイティブカレッジ ゲーム開発エキスパートコース(2020年度実施)

「アナログゲーム演習」

アナログゲームで引き出す
ゲームプランナーとしてのセンス

ボードゲームやカードゲームなどデジタル機器を使わずに遊べるゲーム作りを学ぶ「アナログゲーム演習」。教室に入ると、学生たちは小グループに分かれてゲームの完成に向けた工程に取り組んでいました。「ウソホント」「ダイスドロー」「ブロッコリーしか勝たん」「いかさまカード」「わーるどりばーす」「魔王討伐隊」・・・それぞれのゲーム名を聞いているだけで興味がムクムクと湧いてきます。アナログゲームの制作では楽しみながらも、それぞれがゲームプランナーとして大切なものを学んでいる様子。そんな授業の一コマを覗いてみました。

ここが注目ポイント

  • 1 童心に帰って没頭してしまう、楽しさに満ちた授業
  • 2 面白いものを見つける力、発想力、思考力が鍛えられる
  • 3 ゲームルールやゲームシステムに対するセンスが身につく
  • 2名~4名ほどの小グループに分かれて制作を進めます。「テストプレイを経て、すこしづつゲームの面白さを作っていけた」と話してくれました。

  • 遊び方説明書も作ります。《作り手↔遊び手》の視点違いをスイッチングさせながら、ユーザー目線で客観的な分かりやすさを考えます。

  • このチームでは「イカサマって面白いよな」と、ふと漏らした一言から、イカサマを推奨するユニークなゲームが誕生しました。

  • こちらは人と人の会話やコミュニケーションを促すゲームを制作。アナログゲームだからこその柔軟なアプローチ。

  • 全員でブロッコリーを育てながら収穫量を競うゲームから。道具の出来栄えもGOOD!

  • 授業を担当する岩橋先生。各チームを回って制作をフォローします。

  • チームでの制作を通して、プランナーに不可欠なコミュニケーション力が自然と養われていきます。

  • 講義では、じゃんけんに代表される「三すくみ」のほか、ゲームに関する基礎的な知識も学習します。

受講中の学生インタビュー

色んなことを試せるのが魅力。新鮮な気持ちで学べる。

デジタルから離れて、子どものころに親しんだアナログなゲームを作っているのは新鮮味があります。どんなふうにゲームの楽しさを作っていくかを講義と演習から学んでいます。岩橋先生はすごく雰囲気の良い先生で、説明も分かりやすいな、と思います。アナログゲームの特長はやっぱりテストしやすいこと。いろんなことを試すことができるのが魅力だと思います。もともとゲームプログラマ志望だったのですが、前期のチーム制作でプランナーの面白さに気づいてしまい、進路を変更しました。これからもチーム制作を通して色んなゲームを作っていけたら、と思っています!

杉本万里菜さん
ゲーム開発エキスパートコース[4年制] ゲームプランナー専攻 1年生
(大阪府)千里青雲高等学校 出身

想像力があれば、誰でもゲームを生み出せる

アナログゲーム制作の一番の特長は、技術的な制約がないことです。授業を受けてみて感じたのは、頭で考えられることは何でもゲームにできるんだなということ。考え方も以前よりも柔らかくなったと思いますし、チームで作っていくのでコミュニケーション力も鍛えられたと思います。テストプレイで「ここは分かりにくいな」と思ったら「じゃあ、こうしてみない?」とすぐに修正したりするなかで、問題解決力も身に付いてきたように感じています。近年、同じコースの先輩が日本ゲーム大賞で大賞を受賞しました。自分ももっと力を付けて、将来はそういった賞も取れる面白い作品に携わっていきたいと思います。

藤村大夢さん
ゲーム開発エキスパートコース[4年制] ゲームプランナー専攻 1年生
(滋賀県)大津商業高等学校 出身

講師コメント

アナログゲームの良いところは、ルールを柔軟に変えていけるところ。つどつど遊びながら「こうしてみよう」を繰り返すなかで「面白い」ってなんだろうという感覚が磨かれていきます。デジタルのゲーム作りに戻ったときも「これだとルールが分かりにくいよね」とか「このへんがネックになりそう」など、制作上の問題を予測する力にもなります。
時折、ゲームを作っていく過程で、自分たちが全く意図しなかった遊び方や面白さに気づくことがあります。そんなとき、オリジナルのコンセプトを大事にするか、新しい面白さへ脱線していくか…悩ましくも楽しい作業です。「この際、2本とも作っちゃえ!」と声掛けすることも。「面白い」ということにはデジタルもアナログも根っこは同じ。身の回りの「面白いこと」に気付く力があると、毎日がもっと楽しくなりますよ。お待ちしています!

岩橋先生

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